渚便り【完】
俺は屈んで小瓶を拾い上げる。
同じ駄菓子屋から買った同じ金平糖の小瓶に、同じ紙を使って手紙を書いたからだろう。外観だと判別がつかない。
果たしてこれは俺と伊波、どちらが投げたものだろう?
次第に加速する胸の鼓動。
指に軽く力を入れコルクを引っこ抜く。
小瓶の中から摘まんだ手紙を恐る恐る開いてみると、粗雑に書かれた字が目に入った。
「あ……」
落ちていたのは俺が伊波に宛てた手紙だった。
“好きだった”の文字を見て、これが自分が書いたものだというものだから、なんだか急に羞恥心が込み上げてくる。
同じ駄菓子屋から買った同じ金平糖の小瓶に、同じ紙を使って手紙を書いたからだろう。外観だと判別がつかない。
果たしてこれは俺と伊波、どちらが投げたものだろう?
次第に加速する胸の鼓動。
指に軽く力を入れコルクを引っこ抜く。
小瓶の中から摘まんだ手紙を恐る恐る開いてみると、粗雑に書かれた字が目に入った。
「あ……」
落ちていたのは俺が伊波に宛てた手紙だった。
“好きだった”の文字を見て、これが自分が書いたものだというものだから、なんだか急に羞恥心が込み上げてくる。