【完】黒薔薇の渇愛
「それじゃあ誓いのキスでもしますか」
どうしてそうなるのか意味が本気でわからない。
置いてけぼりの私を無視して、口を『3』の数字にして顔を近づけてくる桜木。
「やっ……普通に嫌だ!!」
思わず出る手は、桜木の頬を押して拒む。
すると桜木は、肩を震わせ笑い始める。
「ハハッ……普通に嫌だってなにそれ。
冗談も通じないのかね、この子」
「……っ!?からかったの??」
「あったりまえー。
なんで俺が天音ちゃんとキスしなきゃなんないの?」
「……」
「あっ、もしかして無理矢理がお好み?
ドMだもんね天音ちゃん」
「……ほんっと嫌い」
「あっは、俺は好きだよー天音ちゃんのこと。」