【完】黒薔薇の渇愛
「でっ……いくら稼いだの?その体で」
「……は?」
思わず声が漏れる。
言っていることの意味が分からない置いてけぼりな私に、れみ子は答え合わせとでも言うように口角をあげる。
「だってぇ、奏子。女騙してそこら辺のリーマン相手に金儲けしてたんでしょー?」
「……っ」
「それなら、彼女であるあんたも。もちろん売られてたってことよね?」
「……」
「あんたみたいな地味な奴でも、お金払うマニアのおっさん、居そうだもんね。
……それでぇ、相談なんだけど」
れみ子は隣にいる取り巻きふたりと交互に目を合わせた後、毒を吐いた。
「奏子いなくなってどうせ欲求不満でしょ?
だから私達が奏子の代わりに、男紹介してあげる」