【完】黒薔薇の渇愛





態度が気に入らないとか。

未成年だからだとか。


訳の分からない理由で俺が喧嘩をふっかけられる度、朱光と雪羽は文句も言わず止めに入ってくれたり
しつこい相手とは一緒になって喧嘩したりと。



ふたりを色んなことに巻き込んだ。


別に、助けてくれなくてもいいのに、このふたりときたら。



何も言わず俺についてくるんだから、かなりの好き者だと思う。



今まで誰も、俺についてこなかったっていうのに。



「朱光も雪ちゃんも、こんどお茶でも奢ったげるね」


「えー、そこは酒でしょ」


「未成年が酒なんてダメですよ朱光さん」


「……雪羽さ、なんでたまに真面目ちゃんだしちゃうの?深夜徘徊バリバリしてっけどそれはいいの?」


「……いいんじゃないですか、二人となら」


「雪ちゃんツンデレ」


「雪羽ツンデレ」


「ふたりして茶化さないでください。」



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