天色ガール



そして怖いくらい目を開けたまま「「「聞いてください(っス)!!」」」となぜか敬語でお願いされた。


それはもう、前のめりになって。



「な、なに?」



みんなの圧に押されて吃ってしまう。



「ここからは僕に説明させてください!」と興奮気味の黄色信号が手を挙げた。


その近くでは赤、緑信号も“俺も俺も!”と。



え、なに。これってあたしが選ぶ感じ?



「え、えーと。じゃあ黄色信号で!」


「黄色信号?」



黄色信号が不思議そうな顔をする。



「いやだって、みんな信号機に似てるじゃん」



あたしがそう言うと、




「「「し、信号機…」」」




三人は分かりやすくへこみ出した。



< 48 / 177 >

この作品をシェア

pagetop