天色ガール
「ご、ごめんね。今度からはちゃんと名前で呼ぶからさ」
そう隣の奴の肩に手を置けば、「「「お願いします(っス)!!」」」と食い気味にお願いされた。
なんか悪いことしたな、ごめん。
……てかこいつら、いつまで敬語を使う気なんだ。説明中のキャラか何かか?
「じゃあ、指名された僕が説明しますね」
「はい!」
一応、あたしも彼らと同じ敬語に直した。
「雨貝 八永さん。あなたはこの学校にいる“暴走族”のことをご存知ですか?」
「知りません!」
そもそもこの学校に暴走族なんていたのか。
ほうほう、と頬杖をつく。
「ではそこから説明します。なんとこの学校には……
関東No.1暴走族の、総長と副総長と幹部が全員揃っているんです!」
………え、
まさかそれって─────…