150センチのママ~不妊治療を乗り越えて~
「7月11日、11時22分です」
ゾロ目だらけの時間に誕生した、奇跡の卵から育ったチビさん。
そのままどこかへ運ばれると、ただ荒い呼吸を繰り返す事しか出来ない私のお腹を最後、また力強く何度も押さえつけられる。
胎盤を出しているらしい。
これもまた、呻いてしまうぐらいに痛い。
チビさんはその間に綺麗に洗われ、手術室のウォーマーへと戻ってきた。
LDRが良かったけれど、手術室での出産になったおかげでこうして処置を見ることが出来る。
小さな体から羊水を吸引され、体重を測り、メジャーで体のあちこちを測定している姿を
傷口を縫われながら見ていた。
あの子が入っていたんだ。
その顔は、本当に本当に天使だった。