月夜に私は攫われる。
「何で離れなきゃいけないの?わたしはまだお説教中だよ!?」
「いやだからその...近.....!?」
二人はいわゆる相思相愛というやつだ。
.....お互い全く気が付いていないけど。
二人が並ぶとまるで美女と野獣のよう...いや美少女と野獣か。
....仁愛ちょっと離れてあげて、千秋キャパオーバーになってるから。
と声をかけようとして思い直す。
ここは干渉をやめて大人しく見守った方がいいだろう。
不憫だなぁと千秋を見ているとギロッと睨まれた。ぉぉ怖。
そして懲りずにまた仁愛に怒られる、という光景がホームルームのチャイムがなるまで繰り広げられたのだったーーー。
......私は早く放課後になって欲しいような、なって欲しくないような複雑な気分になっていた。
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