何度も、何度でも。
「だって結翔となんか良い感じだったから」

「え、どこが?全然だよ」

「数学の時結翔が澄華を助けたじゃん。
 あれは女子がドキドキするやつだから、
 澄華がドキドキしてたら嫌だなって
 嫉妬した」

「ごめんね。心配させたよね。でも、私
 颯真にしかドキドキ出来ないよ。
 安心してほしいな」

すると、颯真が急に止まったかと思うと、
ぎゅっと抱き締められた。一瞬で心臓が
暴れ始めた。

「…ドキドキした?」

「ドキドキしすぎて心臓が爆発しそう」

「ふふっ。それなら良かった。じゃあ、
 帰ろうか」

そっと手を繋いで、顔を真っ赤にしながら
家に帰った。

家に帰ってからもドキドキが止まらず、
その日はあまり眠れなかった。



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