何度も、何度でも。
―数学の時間―

春の日差しがぽかぽかと気持ち良くて、
うとうとしていた。とりあえずノートは
頑張って書いたが、今はプリントを各自
取り組む時間なので、眠気に負けた。

少しすると、数学の先生が答え合わせを
始めた。

「じゃあ、この問題を黒板に解いて
 もらおうかな。今日は31日だから、
 31番の間宮さん解いてみて」

…しまった。今日は当てられる日なのに、
さっきまで寝ていたから、やっていない。
どうしよう。急に解けるわけがない。
正直に、やっていないと言おうとしたとき、

「これ見て書いて」

なんと、結翔が自分のプリントを
渡してくれた。結翔はちゃんとやっていた
みたいで、答えも書いてある。

「ありがと」


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