何度も、何度でも。
黒板に答えを書いて、席に戻って、
もう一度お礼を言う。

「プリント、ありがとう。すごく助かった」

「もう寝るなよ。次は助けてやらない」

「が、がんばりまーす」

口は悪いし、意地悪だけどたまーに
優しいんだよね。だからモテるんだろうな。

そんなことを考えていると、視線が
向けられているような気がしたので、
見回すと颯真がこちらを見ていた。

目が合うと、そのまま前を向いてしまった。
何だか、拗ねているように見えた。

そのまま放課後になり、颯真と一緒に
帰っている途中も颯真は何だか不機嫌
そうだった。

「どうしたの?何か、怒ってる?」

「うん」

「どうして?私何かしちゃったかな?」





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