俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
まさか、本当に神様の世界から来た神様なのか?!
…え?神様が、温泉とかストレッチとか言う?
代打オレ、昔の流行りネタだぞ?!
(………)
でも、今更焦ることではない。
こんな背中に黒い翼が生えた男や、頭からツノがにょきにょき生えてる生命体やバトルを何度も見てるんだ。
今更神様現れたって、温泉ストレッチ言ったところで何だと言うんだ。
「…自己紹介致しましょうか?…魔族さんや?」
神威さんの代わりに大剣を構える少年。不敵にニヤリと笑う。
しかし、ここからじゃわからない威圧感があるのか、白肌魔族は攻撃の手は出さず、難しい顔をして一歩下がるという警戒体勢だ。
というか、神様なのに。そんなに悪く笑うの?
「我が名は、天界・天竜八部衆が一、梵天・白帝天王、豹牙…」
「…梵天?…八部衆?」
初めて、白肌テカテカマッチョが喋った。
眉間にシワを寄せている。
すると、向こうで真凛の鞭攻撃を回避していた黒い翼の彼が、叫ぶ。
「白金鬼!そいつは、天界の統治者・天帝の弟だ!油断するなよ!……ちっ!厄介なヤツ喚びやがって!」