俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
「…けど、俺は人間が大好き。神力や魔力なしで、世界をここまで発展させる頭の良い生き物だし、なんせ温かいしな?」
傍にいる白いもふ虎が、ガォー!と咆哮をあげる。まるで「そうだ!」と同調しているように。
「なー?ぽめ?おまえオムライス大好きだもんなー?人間界無くなったらオムライス食えなくなっちまうもんなー?俺もスーパードライ無くなるの嫌だ。…てなわけで、俺はこの世界を護るぜ?」
魔法陣は白く光を放ち始め、下から白肌魔族を照らし出す。
白肌は、魔法陣の上から動けないのか、慌てるのみで微動だにしてない。
「この世界の平穏、それが俺の正義。……梵天相殺【大聖求経】」
魔法陣の光が更に光り、カッと輝きを放つ。
どこからか、白い霧のようなものが現れ、辺りの視界を遮った。
姿は見えなくなってしまったが、白肌魔族の苦悶の叫びだけが響いている。
そして、すぐに霧が晴れたが、そこにはすでに白肌マッチョの姿は無かった。
魔法陣の真ん中に、コロンと石が転がる。白い輝きを放った石が。
だが、崩れてサラサラと粉状になってしまった。