俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~

咲哉さんが、全集中暖房の液晶パネルのボタンを押すと、みるみるうちに店内がバトル依然の状態に戻っていく。

散らかったテーブルも、壊れた椅子も復旧。

これも、凄い。




完全に元通りになると、そこに立ち尽くしていた少年神様はふぅーと息を吐いた。

そして、ニヤリと笑う。



「俺の完全勝利じゃ」

「…ちょっと豹牙ぁーっ!イイトコ全部持ってったぁー!」



勝利の余韻に浸る間もなく、真凛がズカズカと寄っていくなり少年神様に抗議を始める。

そんな真凛に、少年神様・豹牙は「ぶはは」と汚く笑った。



「そんなこたねーよ?真凛も十分活躍してたさ!貴俊の娘がここまで強くなったなんて竜王が聞いたら大喜びだ!」

「そんなんじゃ誤魔化されないよ!私も美奈ちゃんの前でカッコいいトコ見せたかったのにー!」



ぶーぶーと口を尖らせて文句を言う真凛に、豹牙は笑うのみだった。ホント、誤魔化してる感満載だ。



「さて…腹減った」



そんな真凛を避わしながら、神威さんの方をチラリと見て呟く。

そして、叫ぶ。



「神威!…ハンバァァァーグ!」



え?師匠?
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