俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~

戦いの最中に何度も悪い笑みを浮かべていた悪者神様は、どこへ。

気が付くと、少年は目をキラキラと輝かせている。



「神威、俺頑張ったよな?な?だからハンバーグ食わせてくんねえか?勝利のハンバーグ!ハンバーグ!ハンバァーグ!」

「わ、わかったわかったうるさい!」

「いぃーやっほぉぉーい!」



神威さんは、顔を引き攣らせながら咲哉さんに「頼むわ…」と指示する。

一人「イェーイ!イェーイ!」と、盛り上がる彼を背にして、だいぶお疲れの様子だ。

そんな彼は、飛び乗るように勢いよくカウンター席にドーン!と腰掛ける。



「えー。豹牙だけハンバーグずるくね?」



…え?

どこからともなく声がした。ここにいる人らの声でない声が。



「俺も頑張ったんだけどー。ハンバーグ食わせてくれよー」



その声の主は、真凛の後ろから張りのない声を出しながらひょっこりと現れる。

金髪サラサラヘアーのちょっと歳上の兄ちゃんだ。

って、どこから出てきた?!

何者?ひょっとして、真凛の神様?いやいや、ガーディアン?

真凛の背中から?!…マジか!
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