俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
「謝罪はさておきハンバァァーグ!」
神様だ。豹牙の方。もう一人も一緒に頷いている。
まるで居酒屋の常連みたい…。
…こうして二人並んでるのを見ると、金髪は金髪でも、色味が違うなー。なんて呑気なことを考えてしまった。今関係ないな。
「わん!わんわん!」
だが、そこで急に犬の鳴き声を耳にして、ビクッとする。
足元に、ササッと気配を感じて思わず覗き込んでしまった。
「わんわん!」
わん?…え。犬?
何故、ここに犬?誰の犬!
ひょっとしてヨーテリ?と、思ったが。
そこにいたのは、白くてフワフワもふもふの丸っこい生物。まるで、わたあめだ。ポメラニアン?
ウルウルとしたつぶらな黒目で見つめられている。ちょっとキュンです。
俺の足元でお座りしていて、ハッハッと息を荒くしていた。
なずなも俺と同じ方向に視線をやり、覗き込んでいる。
「あ、ぽめ」
「わん!」
「ごめん、ヨーテリさっき働いて消耗したから疲れて出て来れないわ」
「わん!」
ひょっとして…一般人に見えない類の犬ですか。
ここには今、一般人が一人もいないから、判断し難いですが。