俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
「欲を言えば美奈人くん、アラートは10分しか発することが出来ないのでしたら、結界の切り替えを増やして頂くのはどうですか?更に10分後とかに。流石に10分は僕たち間に合わないですよ」
「おぉー!そうか!タクちゃん、貴重なアドバイスさんきゅー!ヤル気出てきたぜー!」
めげない性格なのか、綾小路室長の助言をもスラスラとメモをする美奈人。ポジティブシンキングって羨ましい限りだ。
「うぉーい。それはさておき、おまえらハンバーグ食わねえの?」
カウンター席から振り返って相談中のテーブル席に声を掛けるのは、少年神様の豹牙だ。
ガーディアンの世界の統治者の弟、帝弟殿下らしい。だから、そんな偉そうな口調なのか。
「豹牙クン、この時間にハンバーグはおっさんの我々にはキツいデスよ…」
「え?そう?」
そんなわけで。
ハンバーグを食すのは、カウンターにいる俺たち三人。
なずなは食べてきたからいらないんだと。
「御所望のハンバーグ、出来上がりましたよー」
咲哉さんがカウンター越しに、湯気の立ったほかほかの焼きたてハンバーグを並べてくれる。