俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
ーーー悪夢が、始まる。
「…え?どゆこと?」
金曜日の夕方。このすすきのに、徐々に人の数が増えてくるこの時間。
放課後、部活のあるむーは学校に置いてきて、みっちょと…最近、同じ高校に入学してきた幼馴染の真凛と三人で唐揚げ食い放題のお店でお茶をして、二時間ほど過ごす。
みっちょは『かけるんが迎えに来るから帰るわー。最近、女性の行方不明事件あるしょ?叔父様が一人で帰るなって心配しちゃってさー』と、あのクソ台湾ナマズと帰宅。
真凛も『そろそろ透子ママ仕事終わるから、一緒に帰るかなー』と、すすきののど真ん中
で別れることに。
透子ママとは、真凛の育ての母で。亡くなった真凛の父の妹。透子さんは結婚もせずに、兄の遺した忘れ形見を女手一つで育ててきた。
ちなみに、透子さんはあの曰く付きの病院、私の入院していた薄野西病院で、経理の仕事をしている。すすきのだからって、ホステスじゃないよ。
友達と別れ、一人になった。
それを見計らったかのように、私のスマホに着信が来る。
相手は、忠晴さん。
橘家の執事さんだ。