俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~

「ち、ちょっと忠晴さん、もう一回説明して?言ってる意味わかんな…」



電話の向こうの忠晴さんは、相当慌てているよう。

冷静沈着な物言いではあるんだけど、言ってることが意味不明だ。

謝罪から始まり、橘の女癖の悪さ云々を嘆き、自分が付いていながらと反省の念を述べ…で、言いたいことは何なのかよくわからない。

何か衝撃的な出来事でもあって、相当ショックを受けているに違いない。



「…え、私?今、すすきのにいるよ?…いや、仕事は休み。友達とザンギ食べてた。……うん、別にいいけど。忠晴さんどこにいるの?…南郷?わかった」



どうやら忠晴さん、今から私を迎えに車ですすきのに来るらしい。

詳細は直接会って話したい、と。

まあ、この慌てぶりじゃ、時系列追って話をしてくれた方が理解出来ると思う。



しかし…どういうことだ?



『伶士さまが、伶士さまが外泊をすると言って、女性の家に…!』



え、外泊?女の家に?

私以外の女…だよな。この展開だと。



え。浮気ですか?
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