俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
「…ヨーテリ、この建物の中に結界あるの、わかるだろ?どの部屋にあるのか、結界の周りに誰がいるのか見てきて欲しい」
すると、ヨーテリはもう一回吠える。
りょーかい!
まっててねー?ぼくのなずなちゃん!
「…あ、待て。この間みたいに余計な事をするなよ?結界の周りの様子を見てくるだけでいいんだ!中に入るとか、危ないマネはよせ!」
わかったよー!
ぼくにかかれば、なんでもぎゃふん♪
ぎゃふん♪あ、ぎゃふん♪
そう言って、小っさい体をぴょんぴょんと跳ねさせ、壁の向こうへと消えていく。
おしごと♪おしごと♪と、軽快な歌声を残して。
本当にわかったのか?仕事が出来るからか、余計なことをひとつふたつしてくるからな?このわんこ。
…そうして、待つ事十数分。
忠晴さんが一度「どうですか?」と様子を伺いに来るぐらい、待たされる。
だが、やっと帰ってきたヨーテリは。
なんなのさ、なんなのさ!
どーいうことなのさ、なずなちゃん!
ひどく、怒っていたのでありました…。