俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
その照れ笑いは、これしかない。
「店予約しろってか?肉」
「おおぉぉ!よくわかったな!」
「………」
肉に対する執念、なんつー…。
しかし、俺的にはいつでも構わないんだけど、この女は職業柄忙しい。
「店の予約はいつでもしてやるんだけど、仕事の方はどうなんだよ。退院して速攻仕事とかあるんじゃねえのか」
「ああぁぁ…そうだ。そうだった。そこら辺は剣軌に聞いてみないとわからん…」
また、ずーんと落ち込んだ。
退院の喜びあまり、後先考えてなかった発言らしい。
やれやれ。
だけど…なんか、かわいいな。
一喜一憂、表情コロコロ変わるのが。
見ていて飽きない。
「…けど、春休み中。春休み中に行く!学校始まったらお互い忙しい。だから春休み中。さっさと予定決まってしまえば私、退院まで頑張れる!」
「早く肉を食いたいだけだろ。それに、あと三日ぐらい何も無くても頑張ってくれよ…」
「そうだ!…肉二枚食うからな?いいな?!」
「それ毎日言ってるな」
想いが通じ合って…良かった。