俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
学校から出た直後だと、他の部員もいる可能性があるから…やはり、そこは適切じゃない。一人でいるならまだしも。
(…よし)
作戦は、固まった。
学校で解散の後。
校門の辺りに身を潜め、もし伶士が一人でいるなら、声を掛ける。
もし、他の部員と一緒ならば、そのままスルーしよう。
忠晴さんとやり取りの後にする。
もし、忠晴さんが朝同様、伶士を上手く車に乗せることが出来たのなら、私はタクシーでそれを追いかけて、ナンナナへと向かい、忠晴さんの車から降りた後に接触する。
そして、別ケース。伶士が車に乗らず、忠晴さんとそこで別れたのなら、私が忠晴さんと合流。そのまま一緒にナンナナへ向かい、先回りしてあのマンションに行こう。
今日中に、魔族の素性を突き止めなければならない。
自ら、戦いの火蓋を切る。
一戦をも交える覚悟だ。
そうとなれば、早速取り掛かる。
忠晴さんには、伶士の指定した通り、学校の裏で待っててもらい、やり取りをしてもらう。なるべく車にも乗せるように。
私は、部活の解散時間を見計らって、校内に身を潜めることにした。