俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
もし、現ミスターの蓑島さんがワガママ言ったらクラス替え再開するんだろうか。
もしそんなんなら、蓑島さんお願いします。ワガママ言ってみて。
なずなと同じクラスになってみたかった…なんて。
「ところで話題の人物、橘伶士。チカから聞いたぞー?東光ストアで」
春休み前と比べて、陣内髪無くなった。坊主になってる。
…ではなく、陣内はそんな坊主頭ながらも、ニヤニヤと意味ありげな笑みで、俺に何かを訴えているようだ。
いやいや、チカから聞いたという話は旬の話題だろ。俺の。
「足繁くお見舞い行ってたって?献身的だなー?病院愛?」
冷やかしだ…と、思いながら、カバンを下ろす。
「彼女のお見舞いに毎日行くのは当たり前だろ?」
普通に思ってることを返答すると「伶士、おまえマジメか」と颯太に突っ込まれる。
え。普通だろ。
「真面目だよ。本気だし」
「おおっ。言うなー」
俺の普通に答えたつもり発言に、颯太までもがニヤニヤしてしまった。
冷やかし?…なぜ!
「伶士♡なずぽよカップル誕生のおかげで、女子たち新学期なのに葬式みてえだぞ?」
「んなバカな。…トイレ行ってくる」