俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
カンチョーは好きにすりゃいい。
いくらカノジョとはいえ、今の私には伶士の肛門まで心配している余裕はない。
だが…。
『昨日からのアイツ、何かスカした感じがする』
って、もしや。スズチカは伶士の異変に少なからず気付いていたってことか…?
身近にいる人物に気付かれでもしたら…と、心配はしていたけど。
まさかのスズチカが違和感を感じていたとは思わない。
疑惑の視線を送っていると、横からヨーテリが《やせいのカンなんじゃない?たまにするどいヤツいるから》と、私の懸念事項を察知して一言付け加えてくれる。
野生の勘?…確かにこの鈴木周人とかいう男は、見た目も日焼け肌で体もデカい筋肉ゴリラだから、野生のターザンっぽいけど。
「てなわけで、なずぽよの恨みも込めて、明日は指三本カンチョー二発!…いやいや。そうじゃねえ。なずぽよ、ホントに伶士は浮気なのか?!…おまえ、フラれたのかあぁぁっ!」
「………」
話、逸れたと思ったのに。また無理矢理話を戻してきやがった。ちっ。
何だかテキトーに説明しとかないと、非っ常に面倒くさい。
あーどうしようか。