俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
この件が解決して終わった後でも、支障のない嘘を探さないと。
頭、一気にフル回転。
「伶士、おまえに相当惚れ込んでいたはずなのに、何故急に他の女に?!しかもあんな白昼堂々と!気が触れたとしか思えん!」
「いや、それは…」
本当に気が触れてんだよ。あの女の…恐らく【傀儡】という魅了の術式で。
だなんて、スズチカに言えるわけもなく。
「クソーっ!イケメンうらやま!受け入れ先多いからイイ女選び放題だもんな!なずぽよに飽きたら次の女か!…伶士はイケメンだからって、そんなヤツじゃないと思っていたのにぃぃぃっ!誠意ある一途な男だと思っていたのにぃぃぃっ!」
「………」
っつーか、うるせえぞ。
私は今、おまえにどんな嘘をつこうか考えてるというのに、横でデカい声で雄叫びあげられちゃ敵わん!
ヨーテリも!スズチカに賛同してワンワンワンワン…吠えまくるな!
姿認識されてないくせに、意気投合するな!
あまりの煩さに鼓膜がどうにかなりそうになっていたが。
そこでまた一人。
お馴染みが姿を現した。
「スズチカ!自主練どうなってんのよ!……おりゃ。なずぽ?」