俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
「ばかもん!全っ然違うぞ!…あぁ、うまーだった。肉汁も食感も。うまーすぎていきがりステーキ行けなくなったらどうするか…はあぁぁ…しかも二枚食ったぞ?二枚」
「おまえ、よう胸焼けしなかったな」
ドヤ顔のまま、首を横に振ってため息をつくなずな。
何だ。そこを自慢したかったのか?高級肉を食った自慢?
今も、廊下という人の目につくところで、ジロジロ見られながら、俺たちは話をしているが。
ふとなずなが顔を上げてその視線に気付く。
「あ?何見てんの?」
そう口にすると、周りはビクッと体を震わせ一気に逃げるように視線を逸らした。
みんな、ビビってる…。さすがギャル。
「何だなんだ。みんな、私の肉うまー話聞きたかったのか?」
「ちゃうわ。ぼけ」
ヤツには、冷やかし好奇の視線は通用しないようです。
ただでもギャルというだけで、冷やかし好奇の視線を浴びてるからな。
助かるっちゃ助かるけど。
二人のボケツッコミを眺めていたが。
気が付くと、傍には何故か殺気を振り撒いて、俺たちの前に登場したギャルがもう一人。
「…なずぽおおぉぉ!…コラアアァァ!」
みっちょだ。