俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
「それはさておきスズチカ、カンチョーは明日の試合の後にしとけよ?試合中に伶士殿が痔出血でユニフォーム血だらけになってリタイアされても困るからな?……そんなことより、越後屋パイセンがおまえを探してたぞ?一緒にキーパー練するんだろ?」
「…あっ!そーだ。いけねっ」
「だったら先に戻っとけ。わっちもなずぽと世間話したら戻る。行ってろ行ってろ」
「わかった!…なずぽよ、頑張れ!強く生きろよ!じゃ!」
そうして、むーに上手いこと誘導されたスズチカは、私に激励をしたのち、元気良く手を振りながらこの場を去っていくのであった。
っつーか、何だよ。今の会話何なんだよ。
この世のものとは思えない意味不明な会話。
私らも私らだけど、スズチカもスズチカだ。
どっと疲れた。
スズチカが去ったのを見送って、ため息をついて項垂れると、むーが横で「わはは」と単調に笑う。
「相手がスズチカでよかったな。曽根やフジテルだとこうもいかんかっただろ」
「ホントだわ…」
マジでバカの極み・スズチカで良かった。目撃者がおまえで本当によかったよ。