俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~

豹牙は天帝の弟だけあって、天界では名の知れた猛者だ。

禁呪【蒼天の炎】を持つ天界一の神術士である水帝・大海竜王、剣技では右に出る者はいないと言われている金剛夜叉王と並ぶほどの神術騎士。

もしあの時、転換術式で現れた豹牙がいなかったら、こっちは相当な深傷を負っていたかもしれない。



そして、そんな矢先にこの【花魁女郎蜘蛛】だ。





あのクソヤローこと、リグ・ヴェーダが一体何をしようとしているのか?

ただ、この世界を荒らしてやろうと考えているわけではないだろう。

計画性を持って、何かを企んでいる。という結論に至ったわけだ。




『…魔界のパワーバランス事情も関係しているのかもしれない。そこはこっちで調べておく』

「パワーバランス事情…」



とは。

実は、【色鬼】のトップ、水晶鬼は。

魔界のNo.1に躍り出た【冥王・耶雲】にギッチリ滅ぼされたのだ。

そこで、No.3がいなくなったパワーバランスが崩れつつある魔界。ただいまきな臭い状況になってきているという。

…だから、No.2の雷帝も、人間から若い女を買って、力を付けようとしていた。
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