俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
トップのいなくなった【色鬼】たちは、冥王軍に追跡されて散り散りになっているという。
そこにリグ・ヴェーダが横やりを入れたのかもしれない。
そんな【色鬼】たちを集め、花魁女郎蜘蛛も連れて。
あのクソヤローは、一体何を企んでいるのだろうか。
『…取り敢えず。根城の確認、情報収集。それと監視を怠るな。俺がそっちに到着するのは、明日夕方頃。玲於奈もその頃には戻る。それまでは待機だ』
「…何処にいんの」
『そんなことより、間違っても単独で突っ込むバカな真似はするなよ?相手はあの花魁女郎蜘蛛だ。突入の必要性が生じたならば、拓狼さんか風祭さん、もしくは神威さんに相談するんだ。…いいな?』
「…はい」
くれぐれも!と念を押されて、剣軌は電話を切った。
(くそっ…)
当初考えていた事態よりも、かなり厄介な状態になってるじゃないか。
自分の見解が甘かった、と改めて痛感させられる。
(なんとかしなくちゃ…)
これは、自分の失態。
自分のケツは自分で拭かねば…とは思うけど。
なんせ、相手が悪い。