俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
そして、第14サヤマビルに到着した私は、エレベーターに乗り、情報屋さんの待つテナントへと向かうのだった。
の、だが…。
「いらっしゃいませー!ご予約でしたらお名前お伺いしまーす!」
「あ…鈴代と言います…」
洗練された大理石のカウンターに、美容部員の制服を着た受付のキレイなお姉ちゃんたち。
待合室のお値段張りそうな豪華なソファーにテーブル。アロマの香り。
いつ来ても、敷居が高くてドン引きしてしまう。
奥を見やると、びっしりと並ぶ鏡台。
その前には、美容部員に髪の毛を盛り盛りにセットしてもらっている派手なお姉さんたち。
更に奥の部屋には、エステスペースもあるようだ。
ここは、サヤマグループ系列のホステスさん専用の美容サロン。
ここに来るお客さんは、みんなサヤマグループのホステスさんなのだ。
実は…私らがいつもお世話になっている情報屋さん。
表向きはこのビューティサロンのオーナーだったりする。
しばらく待つと、奥から情報屋さん本人が出てきた。
「なず、お久しぶり!早速中にどうぞ?」
「…お世話になります」