俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
え?みっちょに報告してなかったのか?友達なのに!
…いやいや、女同士の関係ってよくわからないからな。男子が迂闊に口出しをしてはいけない。
けど、もし俺が原因で怒ってるのならば…。
だが、みっちょは反応を待たずに「せいや!」と、なずなのデコにチョップをくらわしていた。
突然の奇襲に「うぉっ!」と声をあげるなずな。
「つ、つーかみっちょ、おまえ昨日まで日本にいなかったんだもの、報告できるわけ…」
「そうだ?駅前のベガスベガスじゃねえよ?ラスベガスだぞ?!…っていうか、伶士殿とそういうカンケーって私一言も聞いてないんだけど!…コラァァッ!顔貸せ!その美人な顔本当に借りたいけどな!」
「わわっ!」
そう怒鳴り散らしたみっちょは、なずなの胸ぐらを掴んでグイッと引き寄せる。
「みっちょ、そこは掴むな!私とやろうってのか?あぁ?命は大事にしろよ!」
「やかましこのあほなずぽ!…敵わないのに勝負に挑むのが女ってもんよ!コラァァッ!」
「やんのかおまえぇぇっ!」
…嘘っ!ホントにケンカ?!
あまりにも騒いでるもんだから、周りに人が集まってきた。
さっきの好奇の視線云々の問題じゃないぞ!