俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
だが、堂々と見ると知り合いにもバレる恐れがあるため、カーテンをして隙間から覗くことに。
グラウンドにいる選手、観客をまじまじと観察する。
本当に警察ドラマの張り込みのようだ。
おーっ。忠晴さんの横に、私服姿のリンリンこと、御堂がいるぞ?
随分ブリブリして、伶士の応援にでも来たか?伶士の方ばーっか見てるわ。
先日、みっちょの教室に遊びに行った時に、同じクラスだったのか、すれ違い様に私に一言嫌味を言ってきた。
『ギャルがどうやって伶士くんを落としたの?寝たの?』
とかってよ。ギャル=枕なんて偏見かっつーの。清純ぶってる割には下品なこと言うなぁ。リンリンファンの耄碌男子らに聞かせてやりてぇわ。
伶士と私はまだそんな関係ではないので、『んなもんわかんねえから伶士に直接聞けや』と答えたら、すごい面白くなさそうな顔してたけどな。
あー。おっかねぇ女。
そのうち練習試合が始まり、その様子をチラチラと見ながら、剣軌に定期報告のため電話をかける。
伶士の不調が明らかに見て取れることも報告すると、『早めに戻る。それまで待機。監視を怠るな』という、昨日と変わらない指示をしてきた。