俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
気にしてる?…と言う風には見えなかったぞ?
般若の怒り顔でしょう、あれ。
「なずぽと伶士殿、ちょとイイカンジなのはみっちょも気付いていたわけよ。…でもな?みっちょ自身が伶士殿伶士殿と騒いでいたわけだろ?だからその手前、なずぽが伶士殿とのことを言い出せなかったのでは…と、むしろなずぽに申し訳ない気持ちになってるわけよ」
「へぇ…」
「女ってやつはいろいろあるわけよ」
「へぇ…」
と、相槌してみるもの。
申し訳ない気持ちになっているという態度には思えなかったぞ?
女って複雑…。
「なので、そのうち二人で仲良く肩組んで帰ってくるさ。心配すな」
「………」
しかし、数分後。
「なずぽ!ベガス土産、後で持ってくわー!」
「マジ?パチンコ玉?!」
「ちげーわ!ベガスベガスじゃねえ!ラスベガスだ!」
川村の言った通りに、二人仲良く肩組んで帰ってきた。
さっきのみっちょの般若の面影も無い。
何が起こったんだ?何もなかったかのように…!
女って何なんだ。