俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
「ところで、チカじゃねえけどさ。何だかうまくいってるみたいでよかったな?」
チカが向こうで先輩に絡んでいるのを、二人で見守りながら話を振られる。
颯太は…何かと心配してくれる。終業式で俺が別件でずーんと落ち込んでいたことから、何かと気にかけてくれていた。
心配されていたので、颯太には取り敢えず一番最初に喜びの報告はしたんだけども。
『マジか!俺も頑張んなきゃなぁ…』
と、自嘲気味だったが『よかったな』と喜んでくれた。
「まあ…」
「この間、二人で飯食ってきたんだっけ?」
「あ、そうそう…」
ヤツがお肉うまー言ってる姿を拝んできましたよ。
ステーキ二枚がっついている姿を、暖かく見守ってやりましたよ。
なずなのご要望通り、あの高級肉屋に連れていった。
…元は、北桜学園の潜入に連れて行ってもらった見返りだったな。
一か月しか経っていないのに、もうかなり昔のことのような気がする。
しかし、いろいろ兼ねたものに。
退院祝い兼たんおめ兼俺たちが付き合った記念兼…。
『はぁ?何でもええわ。取り敢えず、明日何時に行けばいいの?』