俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
『ふーん。一曲踊ってきたの?』
『おいおい、一曲って…クラブじゃねーし。それに退院したばっかだぞ?…発表会どうするかって話をしてきたんだ』
『は、発表会?!』
いや、驚くことじゃない。
習ってる以上、あるよな。
それに、凌憲が見せてくれた動画も確か発表会のものだったし。
『は、発表会出るの…?』
恐る恐る聞いてみる。怖いもの見たさのように、なぜかドキドキしながら。
だが、俺のそんな感情はバレバレであり。
『おまえ、バカにするんじゃねえぞ?…ま、陰陽師の方がちょっと忙しくなりそうだから、保留にしたけど』
『へぇ…でも、発表会に出るってことは、文金高島田に白塗りになるんだよな?』
『だから!バカにするんじゃない!』
『俺、見に行くわ』
『絶対呼ばない』
『な、何でだよ!』
『だーかーら!バカにすんじゃねえぞって!どうせ伶士が行ったって、ワケわからんまま眠たくなってハイ終了!だ。絶対教えない。呼ばない。まあ、伶士が日本舞踊に興味あるように思えないからな?今の話はどうせそのうち忘れる』
『忘れない。忘れない』
『どーだか』