俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
忠晴にも素性を明かせないような人の家に泊まる?俺は、忠晴に対してはかなり信頼をおいているんだぞ。
忠晴に素性を明かせない人なんて、そんなに存在しない。兄貴じゃあるまいし。
ホント、それ俺じゃない。誰だよそいつ…。
…週末、俺が正気じゃなかったのは確かになった。
「伶士さまの様子があまりにもおかしかったので、そこで私はなずなさんにご相談したのです」
「…なずなに?!」
なぜ、なずなに相談?という引っ掛かりはあったが…いや、それは妥当なんだろうか。
忠晴的にも思うところはあったんだろう。なずなに相談したくなるぐらいの俺の異変とは…単なる気まぐれではない。もしや『そっちの方』の話なんじゃないかという。
菩提さんとも顔を合わせたとなると、やはり…。
先月のペンタグラムで起きたような件が起きたのだ。
「…それで?」
だが、その続きを問うと、忠晴は言葉を詰まらせるているのがわかる。
「…申し訳ありません。実は忠晴、なずなさんにご相談はしましたが、その詳細は存じ上げません」
「はぁっ?!」