俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
これはもう、平手連続食らっても、チカに詳細を聞かねばならない。
チカがあまりにもギャー喚くもんだから、かなり注目の的になってるんですけど!
しかも語弊そのまま。
「ち、チカ?みんな見てるから向こうで話そう?な?」
「あぁん?!断罪にビビるなよ?…伶士、おまえの罪は大きいぞぉぉ!」
「で、でも!…ぶっ」
喋ってる最中に、また叩かれた。
だが、その時。俺は見た。
チカの背後に忍び寄るものを。
「おめーうっせぇわ」
そして、チカの後頭部にバコン!と振り落とされる。
同時にチカは「ぶっ!」と何かを吹き出しながら、ガクンと俯く。
チカの頭をやっつけたのは…ちりとり?
「な、何奴!」
「おめー、なずぽにあれほど内密言われてたろがい。何遠慮なくくっちゃべってんだよ」
「おおぉぉ!むー!」
頭をやられたにも関わらず、その人物の登場にチカは喜んでいるよう。
チカの背後にいたのは、ちりとりを持った川村だった。
何故か、椅子に上がって立っている。…チカの頭を狙うために足りない身長を補ったのだろうか。