俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
何となく予想はついていたが、やはりそうだったのか…!
「で、嘘のようで事実ってことは、ようするに俺は誰かに操られて連れて行かれたということなんだな」
「…理解早いな?伶士殿」
川村は俺の状況把握の速さに驚いているようだが。
何となく、腑に落ちたのだ。
操られていたとなれば、記憶がごっそり抜け落ちてるのも頷ける。
しかし、なずなに手を掛けた?…もし、そうなのならば、俺は何てことをしたんだ。
一刻も早く会って、顔を見て弁解したい。
「…で、それから?」
「すまんが、その後どうなったかは聞いてない。…わっちも何度かLINEしたんだが、日曜日の夕方以降は既読すらついてない」
「…そうか」
そこの部分は川村も一緒か。今、なずながどうしてるのかはわからないわけか。
けど、俺の記憶の無い間のことが、少しでもわかっただけ、良しだ。
「ごめん、だいぶ迷惑かけたんだな」
身に覚えはないが、ゲロ吐いたりチカを騒がせてしまったことについては、川村に頭を下げて謝罪する。