俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~

それもそうだ。

学校に来れないほどの負傷…?

死んではいないにしろ、ケガをしているのでは。大丈夫なのか?

これで安心してはいけない。

いったい、なずなはどうしてるんだ?

不安はまた募る。



「放課後、なずぽの安否確認でもすっか。伶士殿、来るだろ?」

「へ?どこに?」

「とりま、なずぽんちじゃ」

「えっ!」



なずなの家に…?



「なずぽんち突撃して、不在ならば隣の兄貴んちピンポンして聞いちゃる。兄貴もいなかったら、電話する」

「…最初から菩提さんに電話すれば良くね?」

「わっちとて恐いものはある。はっきり言って、あの兄貴は恐ろしい。なるべくなら電話したくない」

「…わかる」

俺だってケー番知ってるけど、電話するの勇気いるもんな…。



でもまさか、こんなにも早く目的に辿り着けるとは思わず、声が出てしまった。


「取り敢えずわかった。俺も行く。放課後な?」

「そうこなくっちゃな。カレシ殿」

即答した俺に、川村は何が嬉しいのか、ニヤッと笑って見せていた。

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