俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
「芋けんぴか、おまえは」
パーカーのフードを被って、インターホンに出たなずな。
そのフードからちらりと見える顔は、確かになずななんだけど。
『うっせぇわ。…ちょっとしくった』
「しくった?しくったどころの話じゃないだろ。変身しとるぞ?」
…何故か、激ヤセしているのでありました。
顔は、骨のカタチがわかるぐらいゲッソリとしていて。
まるで、栄養が行き渡っていない老婆、もしくは難民の子どものよう。
確かになずななのだが。
顔貌が、すっかり変わってしまっている…!
な、何で?!
何でこんなに激ヤセしてんの?!
…死んでなくて、良かった。
歩いてインターホンに出れるくらいだ。大きいケガもないのだろう。
だが…何故か、ゲッソリとやつれて痩せている、その顔。
こんな結末、誰が想像しただろうか。
芋けんぴ、なるほど。
「…まあ、いい。中に入れろ」
『むー。おまえ、一人か?他に誰かいないだろな』
「誰を連れてくるっつーんだ。いいから開けろ」