俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
だが、それだけ体調が思わしくないということなんだろう。
そう推測してしまうと、何ともやり切れない思いが生じてきて…それが自分のせいだと思うと、なお胸が痛い。
何で、こんなことになっちまってるんだよ。
俺が囚われて、救おうとしたばかりに、こんな姿になっちまったのか?
先行していた『会いたい』という気持ちは、実際顔を見たことで昇華されたが。
それが無くなると、次に襲ってきた感情とは…『罪悪感』ともいうべきか。
「で、あれからどんなことになったのよ」
その場に立ち尽くしたまま、川村は尋ねた。
中に入ろうとしないのは、恐らくここで待機している俺を気遣っているからだと思う。
「どんなことってなんだよ…」
「日曜日、伶士殿を連れ戻しに追っかけてったんだろ。そこでやり合ったのか。で、こんな萎びたきゅうりみたいになってんのか」
「まあ…」
「で、敵さんは倒したのか」
「まあ…運良く。…ま、私のことはいいから」
「運良く…?まさか、ヤバかったのか?」
「まあまあ、いいっつってんだろ。私のことは」
「あぁ?」