俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~

そう言われたなずなは、気まずそうに目を逸らして斜め下に視線を落とす。

だが、川村は感情の吐露を止めない。



「なずぽ、わっちらママになっても、ババアになってもずっとマブでいようって約束したじゃんか。…お互い結婚したらファミリーで旅行しようとか、子供産んだら一緒に公園デビューするぞとか」

「…うん」

「で、ママ会では遊ばせてる子供の横で旦那の悪口言いまくってよ?旦那の金でナイショで豪華ランチ食ってよ?…で、ババアになったら、同じ老人会入って、ゲートボールしたり、昼カラ行こう言ったじゃねえか…」

「うん…」

「…おまえがここで死んだら、何っにも叶わねえだろが!あほ!」



…川村は、俺とは違って、現場を見ているわけではなく。

ワケもわからず、死にそうになって帰ってくるなずなしか見ていない。



《わっちは、なずぽへのこの心配や不安を一人で抱えるのはもう嫌だったのかもしれん》



今まで、ずっと一人で…しんどかったのかもしれない。

だから、俺を巻き込んで連れて来た。

俺は全然巻き込まれて良かったけど。
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