俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~

「…な、何だって?」

『なんにも…なんにもみえなくなったんだ!おまえのせいで!』



何にも見えない…だって?

それは…俺のせい、なのか?



ある程度のことは予測してここにやってきたんだけど。

範囲外の予想してない事実を突きつけられ、今の俺は戸惑ってしまった。

だが、ヨーテリはそんな俺には容赦はせずに、残酷な結果を突き付け、糾弾するのだった。



『つよすぎるまぞくにさらわれたおまえをたすけるために、なずなちゃんは死ぬかくごでたちむかっていったんだよ!』

「え…?」

『霊力ふりしぼって、あぶない術つかって!てきをたおせても、じぶんもまるこげになって、死にかけたんだ!』

「え…!」

『れおながきてくれなかったら、しゃなが《すざく》でかいふくしてくれなかったら、なずなちゃんは死んでいたんだ!…おまえのせいで!』



危ない術、丸焦げ…?

死にかけた…?



その時、頭の中には、過去の出来事や夢の中で見た『もしも』の映像が、次々と過ぎっては思い出される。

思考は、一気にその映像に捉われてしまった。

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