俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
過去にそんな事があったのか。
恐らくおじさんも激闘の末、だったのだろう。
「逆に、激太りして帰ってきたこともある」
「えっ!」
それは、どんな成り行きだったのだろうか。
「取り敢えずなずな、おまえはもう部屋に入って休め。‥忠晴、なずなを部屋に連れて行ってくれ」
「はい」
親父に命令されると、忠晴は荷物を持ったまま、すでに靴を脱いで中にいたなずなを誘導する。なずなも俯きがちではあるが、素直に忠晴と行ってしまった。
その後に着いて行こうと、俺も急いで靴を脱いで後を追おうとした、が。
「おまえぇぇ、あのなぁぁ‥」
「わっ」
目の前に親父のどアップ顔が立ちはだかった。
引き攣らせていて何かを訴えるように、俺をじっと睨み付けている。
「何を勝手なことやっちゃおうとしてるんだ、おまえは」
「え、え‥?」
「何でおまえがなずなの24時間介護をするとかいう話になってんだよ。‥学校はどうする気だったんだ!」
まさかそのワードが出てくるとは思わず、一瞬言葉を詰まらせる。
忠晴から報告受けましたね?そのまんま親父に言わなくても‥恥ずかしい。