俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~

結局、ちょっと考えただけでは結論を導くことが出来ず。

アイスパックにますます目を埋めてしまうのであった。



(自分の身も、なずなの身も護れる力…)







美森のアイスパックのおかげか、放課後を迎える頃には俺の目はフランケンではなくなった。

だが、フランケンの目が治ったところで問題解決しているわけでもなく、気は晴れないまま淡々と部活に参加する。

チカがやってきて「昨日はメンゴ!本当はおまえのこと愛してるんだぷー」と、すり寄ってきた。

操られていた俺にも責任あるし(?)チカの怒りが収まったならそれで良し。仲直り。



至って変わりがない部活も終了。

なずなが心配で早く家に戻るため、今日は忠晴に迎えに来て貰った。



「そういえば、なずなさんは先程お目覚めになりましたよ」

「ほ、ほんと?」



聞きたかった知らせを耳にして、思わず後部座席から運転中の忠晴の方へ身を乗り出してしまう。

即、「危ないですよ」とお叱りを受けたが。

無理もないでしょう。学校にいる間、心配になって忠晴に何度もなずなの様子を伺うLINEをしていたのだから。
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