俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~

『なずな起きた?』とか『なずな何してる?』など、何回お伺いしたかわからない。

返事は全て『まだ寝てます』だったため、非っ常に不安が募っていたところだった。



「で?何してた?」

「…またお休みになりました」

「えっ!…よく寝るな。食事は?」

「あまり食欲がないようですよ」

「食欲がない?…肉は?今日の夕飯に、この間恵子おばさんから貰ったカルビ出すって言ってたよな?それは…」

「肉どころか水すら飲めないそうですよ」

「はっ?」

あいつが肉食えない?…重症だ!肉を食わなかったら、何を食う?

真っ青だ。想像以上に弱ってる…!

「というか、伶士さま。LINEがとてもしつこいです。過保護ですか。ちゃんと授業受けてますか」

「ばっ!…受けてるよ!それに、どうしてるか心配なんだ!LINEしたっていいだろ!それに、すぐ返信してくれよ!」

「ええ。私めが無視すると、伶士さまはなずなさんの部屋にペットカメラ付けかねないので、ちゃんと返信致しますよ」

ペットカメラを部屋につける?!いくら心配とはいえ、俺はそんな非人道的なことはしないぞ!俺をなんだと思ってる?この執事。
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