俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
結局、傍で話を聞いていた陣内が「新境地開発いくね?自分自身のレベルアップスキルアップにさー?」と、テキトーに答えた結果。
明日のおにぎりは、ザンマヨとなった。
いとも簡単だな。お騒がせか!
(そういえば…)
授業が始まり、落ち着いて静かになった教室で、ふと思う。
それは、今朝見た夢の話。
『大切な人達を犠牲にして、この世界を護るのか。世界を犠牲にして、自分の手で大切な人達を護るのか……君は、どっち?』
抽象的でわかりづらいけど。
要は、この世界の安寧を選ぶのか、自分自身の大切な人を選ぶのか。ということだろう。
この世界を護ることを選ぶ、とは。現状を指す。
【夢殿】を覚醒させずに、ただ、なずならに護られて生きろと。
…例え、自分を護る者らが朽ち果てても。
しかし、後者は…よくわからない。
世界を犠牲にして、自分の手で大切な人達を護る?
まず、『世界を犠牲にして』とは、恐らく【夢殿】の力を覚醒させることを意味すると思う。
予知の力を付け狙い、独占すること…それはすなわち、この世界を歪に支配する権利を持つこと。