俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
そうさせないために、それを危惧して護衛が付いているんだ。なずなだって、体を張って必死になっている。
菩提さんが『その力を欲しいと願ってはいけない』と懇願するように、簡単に『世界を犠牲にして』なんて出来ない。
しかし、後に続く言葉に、頭を抱える。
『自分の手で大切な人達を護るのか』という言葉が、全く持って理解出来ないのだ。
俺の手で、大切な人達を護る?
(それ…出来んの?)
だって、護りたいのに…そんな力を持っていないがために、自分の無力さを嘆いていた。
なのに、この言い方だとそれがあるみたいな。
もし、そうなら目から鱗モノだぞ?
目を閉じて、今一度、今朝見た夢の内容を掘り起こすように思い返す。
異なる時代の映像が順に過ぎる夢…まるで、歴史の年表のようだった。
ひょっとしたら、その中にその手掛かりが。
この現状を打開する鍵があったのではと思って。どんな方向であれ。
手掛かり、手掛かり…。
(手掛かり…)
はろー。ゆめどの。
目をつむって、しかめがおして。
うんこしたいの?
「……」