俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~

来週からの開幕に向けて、土曜日の午前練習を終えて、更衣室で着替えていた時に。

ふと、今朝に見た夢の事を思い出した。



…これは、何のフラグだろうか。



『夢』というと…夢に出てきた人と、間もなく顔を合わせる。

この数ヶ月、そんな現象が起こっていたが、これはその『夢見』の力の一種ではないかと言われた。




《…『夢見』というのは、その名の通り『夢』を見る。…具体的な過去、現在、そして未来の『夢』をみて、その者の吉凶を占い、選び、導く》

《予知夢…ですか》




その力で、歴史上に残る大戦争の采配をしていたのが、俺の曾祖母で。

そして、その『夢見』の力が、亡くなった親父の兄を経て、俺に受け継がれている。…らしい。



…らしい、だけで。

俺は、そんな予知夢など見たことがない。



でも、その話を何故かすんなりと受け入れてしまったのは、その…予知夢ではないが、夢に出てきた人が、突如俺の目の前に現れるという『前触れ』のような現象が、多々あったからだ。

そして、今朝見た夢が、その『前触れ』なのかは…わからない。
< 48 / 541 >

この作品をシェア

pagetop