俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
何故かしらばっくれる俺
★★★
枝の上から見下ろす、黒い翼の彼のその視線は、いつものように好奇を向けた作り笑いではなかった。
なんとも訝しげで険しい。
いつもとは違う表情を見せる彼に、戸惑ってしまう。
ひょっとして、今の一部始終を見られていたのか?
だとしたら、この反応もわかる。
「……」
無言で、枝の上の彼を見上げる。
放たれる言葉の続きを待つように。
だが、目が合った途端、彼は目を大きく見開かせていたように思える。
後に、深くため息をついていた。
「…何なに?その瞳。…ひょっとして【夢殿】の力、覚醒しちゃったわけ?」
「……」
「そんな恐い目で見ないでよ。…瞳孔開いてるよ」
「……」
「そして、聖域覚醒の証。…黄金色の双眸。鏡で自分の瞳、見てみるといいよ?…あぁ、歩いて家に帰る頃には、元通りかもね」
「……」
一切言葉を返さず、黙って話を聞いていたのには、彼に対する警戒を解いてはいけないと考えたため。
何故、彼はここにやってきた?高見の見物なだけか?
仲間が俺の手でやられた今、俺に何かを仕掛けてくるのか…?
枝の上から見下ろす、黒い翼の彼のその視線は、いつものように好奇を向けた作り笑いではなかった。
なんとも訝しげで険しい。
いつもとは違う表情を見せる彼に、戸惑ってしまう。
ひょっとして、今の一部始終を見られていたのか?
だとしたら、この反応もわかる。
「……」
無言で、枝の上の彼を見上げる。
放たれる言葉の続きを待つように。
だが、目が合った途端、彼は目を大きく見開かせていたように思える。
後に、深くため息をついていた。
「…何なに?その瞳。…ひょっとして【夢殿】の力、覚醒しちゃったわけ?」
「……」
「そんな恐い目で見ないでよ。…瞳孔開いてるよ」
「……」
「そして、聖域覚醒の証。…黄金色の双眸。鏡で自分の瞳、見てみるといいよ?…あぁ、歩いて家に帰る頃には、元通りかもね」
「……」
一切言葉を返さず、黙って話を聞いていたのには、彼に対する警戒を解いてはいけないと考えたため。
何故、彼はここにやってきた?高見の見物なだけか?
仲間が俺の手でやられた今、俺に何かを仕掛けてくるのか…?